花輪くんの社労士試験合格体験記

2018年(平成30年)第50回社会保険労務士試験に合格しました。初回受験、完全独学の合格体験記です。

合格から一年が経ちました 思えば遠くへ来たものだ

こんにちは。社労士の花輪くんです。

 

今日11月8日は、第51回社労士試験の合格発表でした。

 

受験をされた方は、いかがでしたでしょうか?

 

合格された方は、おめでとうございます!

 

ちょうど一年前に、私も合格しました。昨年は、連合会のホームページがつながらなくて、官報にて番号を確認しましたが、今日は9時45分でも番号を見ることができました。

 

一年前のドキドキ感を、今でもまざまざと思い出されます。

 

さて、一年後の今は、社労士登録をして労務コンサルタントとして働いております。

 

今週も、4回のセミナー講師を務め、合計で320名の前で話をしました。

 

セミナー講師としての実力は、まだまだ満足いくものではありませんが、腕を磨いていく楽しみがあります。

 

今年合格された方も、きっと一年後は大きく違った道を歩んでいるかもしれませんね。

社労士受験に朗報 特定一般教育訓練に指定される

こんにちは。社労士の花輪くんです。

 

雇用保険教育訓練給付制度に、一般と専門実践に追加して、「特定一般」が2019年10月から増えました。

 

今まで、専門実践に社労士資格が入っていないため、一般として20%の補助でした。

 これからは、「特定一般」に社労士資格が入りましたので、40%の補助になります。

 

厚生労働省のHPに、指定口座が公開されてます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06073.html

 

まだ、ハローワークのHPには記載されていないので、ホットな内容でしょう。

 

O原の通学口座と某社の通信教育だけですが、今後増えるでしょう。

 

社労士資格を取るためには、独学でない場合には結構な出費がかかりましたが、これからは少しは助けになるのではないでしょうか。

 

デメリットは、専門実践のように、受講前にハローワークに申請することと、キャリコンサルタントにジョブカードを作ってもらう必要があることのようです。

 

詳細は、ハローワークにお問い合わせるとよいでしょう。

社労士になって分かったこと 試験勉強は最低限だった!

こんにちは。社労士の花輪くんです。

 

2018年に合格後、2019年10月に社労士になりました。

 労務コンサルタントとして、働き方改革関連を中心に活動してます。

 

今週も、いろいろな質問を顧客から受けました。

 働き方改革関連法のうち、長時間労働規制が今年4月に施行されました。

 また、短時間・有期労働者の「同一労働・同一賃金」が、来年4月に施行されます。

 

質問内容は、これらの法改正点部分に集中してます。関心が高いですね。

 まず、法定時間外労働時間と法定休日労働時間が、所定時間外労働時間と所定休日労働時間との関係。特に、法定休日とは何か。

 これは、残業時間の法定上限規制内かどうかを判断するために、新たに管理を始めようとしているようです。

 

次に、有給休暇の与え方。特に、短時間労働者への比例付与や統一基準日の考え方。

 これは、5日の付与義務により「取らせないといけない」に変わったことがきっかけのような気がします。つまり、今までは「有給休暇は取らないほうがよい」との考え方が蔓延していたのかもしれません。

また、これらの変更に伴っての就業規則の作り方や労働契約書との関係もありました。

 

さらに、役員の長時間労働に対して時間管理はしているが、産業医面談の義務も質問されました。

 中小企業では、業務執行権のない役員は労働者になりますね。たとえ、管理監督者であり残業時間の規制対象外だったとしても、労働安全衛生法の健康確保のために、産業医面談の義務が強化されています。

 

一方、求職応募者を増やしたいので、同一労働同一賃金を考慮しての「短時間勤務正社員」制度を導入したいが、就業規則等をどうしたらよいかという複雑なものもありました。

 

電話での質問に回答するには、質問の意図に添った答えを瞬時にかつ的確に見つける必要があります。

また、内容によっては、労働基準法だけではなく、労働安全衛生法や短時間・有期労働法、さらに「短時間勤務正社員」制度に対しては、雇用保険法・健康保険法・厚生年金法も関係してきます。

 

つまり、択一試験が、科目によらず横断的に実施されているようなものです。

 

 さらには、私が受験した2018年試験の範囲(2018年4月1日施行までの内容)では、とても太刀打ちできませんし、事務指定講習での法改正説明でも足りません。

 

従って、急遽、2020年4月1日施行予定の内容を網羅した2020年試験用の基本書を、発売を待って購入しました。網羅的に確かめるためには、便利です。

 

しかし、社労士事務所の先輩が実施するセミナーの内容を見ると、既に法改正が公布されているが施行予定がさらに先のものや、現在議論中のものも含まれていますので、先を見越したアドバイスでは基本書の内容では不足することになります。

 

つまり、試験勉強は仕事の役に立っているが、最低限度であったことを毎日痛感してます。

科目横断的な択一試験で正誤を判断して、誤っている場合はその根拠も含めて正しいことを説明することは、とても大変です。

 

しかし、しっかり勉強したことは、基礎として役に立ちますので無駄になりません!

 

試験を目指す方は、しっかり勉強してください。

 

なお、社労士試験合格後の事務指定講習を含めた活動記録は、別なブログにて公開しております。

 https://ameblo.jp/shibatakoran/entry-12534848799.html

 

よろしかったら、こちらも訪問ください。

社労士試験 必勝戦略には何がいるか?

自分自身が合格して、合格体験記もまとめた。

また、他の方の合格体験記をゆっくりと読む余裕もできた。

少し離れてみると、違った観点から残しておいた方がよいのではと感じた。

つまり、プロジェクト管理の観点から、合格体験記を読む方が、ご自分の勉強計画が合格に直結する戦略かどうかを判定できることを残したい。

戦略原理は、孫子の兵法にいう「己を知り敵を知れば百戦危うからず」である。

分析要素としては、次の3つ必要であると思う。
1:目的・目標
目的は、社労士試験に合格することであろうから、意識するべき目標は、何年で合格したいかであろう。

一年で合格したいか、2~3年かけてでもよいかによって、まったく計画が異なるはずである。

2:己を知る
具体的には、2018年11月9日「社労士試験 独学を選択した訳」に記載したが、
過去の試験対策経験から考えて、ご自分の得意なことや勉強法を分析することである。また、出発点である基礎知識量を把握することである。

3:敵を知る
具体的には、2018年11月23日「社労士試験 初年度独学合格でのポイント」に記載したが、社労士試験の特徴と合格基準点を把握することである。

最後に判定法であるが、この3つの要素が合理的につながっていると思えるかである。

つまり、「現在のレベル」から「合格に必要なレベル」に登るのに、自分に適した手段を選択しているか。その手段が目標期間から考えて、効果的な手段であるか。
これらの観点から判定することである。

手段とは、予備校通学・通信教育受講・独学であり、またその各々の業者や教材選択である。実績のある手段が安心である。
判定法は、各種合格体験記のうちご自分に近いと思うものと照らしてみて、ずれがないかである。本当に先達の経験はありがたいものである。

ただし、一度決めたら、信じて続けることも重要である。効果がでるまでは時間がかかるからである。不安になって、あれこれと変更することは禁物である。
また、教材をやたらと変えたり、追加することも禁物である。

当然ながら、模擬試験によって、計画通りに実力が伸びているかどうかの確認は必要である。上に書いたことは、着手前や途中でなにか足りないと感じた時に、ご自身の計画をよくしていくための判定です。

私自身の経験を振り返ると、前の国家試験の受験の際は、この3つのつながりをまったく考えてなかった。やみくもに、会社が紹介する通信教育を受けたり、過去問を解いたりしただけだった。3年かけたが受かるはずはなかった。

社労士試験では、具体的には、2018年11月9日「社労士試験 独学を選択した訳」に記載したが、この3つのつながりをそれなりに意識していた。
振り返ってみると、だから合格できたのだと思う。

少しでも参考になれば幸いです。健闘をお祈りしてます。

社労士試験 初年度独学合格でのポイント

合格体験記では、2017年秋からの時間の流れに沿って、勉強の内容を書いた。

初めての挑戦では、とにかく情報が乏しいため、試行錯誤になりやすいと思う。
 
従って、効率的に勉強していくために、試験問題の特徴から、私が感じた
「初年度独学合格でのポイント」を書くことで、これから挑戦する方への参考
にしたい。

1 択一式試験(7教科各10点、210分、合格基準は70%の49点)
1-1 問題の特徴
 問題形式は、5つの選択肢の正誤を判断し、ひとつの正解を選ぶものである。
 1問あたり3分なので、ひとつの選択肢の正誤判断は30秒ほどで行う必要が
 ある。私にとっても、これは最後まで難題であった。
 
 また、合格基準である70%の正解率を確保しようとすると、ひとつの選択肢の
 正誤判断の正解率は90%を超えることが必要となる。
 
 さらに、選択肢の文章は、「○ならば△である。」の形式である。
 今まで私が慣れてきた誤った文章は△が間違ったものであった。
 しかし、社労士試験の場合は、○が間違ったものも誤と判断する必要がある。
 つまり、正誤判断をするべき場所が多岐に渡っているため、慣れが必要である。
 
 まとめると、合格するには、独特の文章を30秒で読んで、正確に正誤判断
 できるようになる必要がある。
 
1-2 効果的と思う勉強方法
 労働基準法を初めとする各法の制度を理解することは当然として、
 合格には細かいところまで精確に記憶している必要がある。
 間違った文章を読んだときに、ここが間違っているとすぐに判断できることが
 求められている。
 
 このレベルに達するためには、基本書で制度を理解して、かつ正しい内容を
 記憶することが入り口ではあるが、薄く広くよりは必要最小限の内容を
 しっかりと記憶することが重要であると思う。

 私は、「社労士試験のおすすめテキストや問題集」
「おすすめ」と略す。)のアドバイスに従い、
 TAC出版「みんなが欲しかった社労士の教科書」を選択したが、最終的に
 8回以上通読することを行った。
 私の合格には、必要最小限を深く覚えたことが効果的だったと思う。

 正誤を判断するべき場所に慣れるためには、問題集「合格のツボ 択一対策」と
 過去問題集「IDE社労士塾条文別過去問題集」が非常に役に立った。
 特に、後者は解説が充実しているので、基本書の復習のように制度の理解にも
 効果的だった。

 30秒で正解率90%以上の正誤判断を獲得するためには、この2つの
 問題集を繰り返して行い、できない穴をつぶしていくことが有効と思う。
 私には、3回繰り返して3回ともできない問題がいくつもあったため、
 そのような問題だけできるまで繰り返した。

 最終的に、210分で70%を獲得できるかどうかの確認は模擬試験にて行った。

2 選択式試験(8教科各5点、80分、合格基準は70%の28点)
2-1 問題の特徴
 問題形式は、法律・通達条文等の一部文章が提示されている中で、ABCDEと5つの
 空欄があり、その空欄に当てはまる字句を20の選択肢から選ぶものである。
 1教科当たり10分なので、2回通読しても時間には比較的余裕がある。

 しかし、法律・通達条文の抜き出しなので、知らないとできないが、
 基本書等にて網羅されていない通達等が出題される場合があるので悩ましい。

 今年平成30年の問題で実例を挙げると、国民年金のABCである。
 この国民年金は正答率が低かったため緩和措置が適用されたので、DEの
 2つできれば問題がなかった。
 
 平成23年の労災のように、ABCDEとも基本書で網羅されていない通達等
 である場合もあり、実力だけでは受からないと言われている原因になっている。
 
 いずれにしても、法律・通達条文を精確に答えることが問われている。
 
2-2 効果的と思う勉強方法
 一般的に択一式試験の方が難易度は高いので、択一式試験対策に時間を割く
 ことになる。
 選択式試験は、合計点にて合格基準点を確保することは択一式試験より安易
 ではあるが、どの教科も3点確保することが難しい。
 私は、最後まで健康保険に穴があり、模擬試験で2点しかとれなかった。
 
 条文・通達を知らなくては解けないが、やみくもに厚い基本書を採用しても
 必ず漏れがあるので、類推でも3点確保することを狙った。
 繰り返しになるが、途中で厚い基本書に買い替えようかとても迷ったが、
 買い替えなくて正解だった。
 
 基本的には、条文を暗記する勉強法が効果的である。
 
 「合格のツボ 選択対策」、無敵の社労士付属の暗記カード、TAC出版の
 「全科目横断総まとめ」が役立った。特に、「全科目横断総まとめ」の冒頭の
  各法の目的条文はしっかり暗記して、各法の趣旨と使われている単語の違いを
  しっかり理解した。
  これにより、基本書に網羅されていない条文が出題されても、趣旨を踏まえて
  最も近い字句を類推することを目指した。

  なお、今年平成30年の選択式「国民年金」のABのように、法改正に絡んだ
  部分については、法改正説明である「無敵の社労士3 直前対策」にて
  触れてあったので、直前対策は必須である。

  また、模擬試験にて新しい選択式試験問題に触れて、どんな問題でも
  3点取れるかを確認することも重要である。

  しかしながら、選択式試験については出題問題という運に左右される面は
  捨てきれないため、私の体験談でしかありません。

3 最後に
  初年度受験、特に独学では、短時間で効率的な勉強が合格には必要です。
  個々人に合った教材選択と勉強実践にあたり、私の体験が、少しでも参考に
  なれば幸いです。ご健闘を祈ります。
  これにて、私の合格体験記は終わりとします。

なお、実務研修(東京B)に申し込みました。
「社労士へのその後」は、別ブログにて公開してます。
 
 
お寄りいただけると嬉しいです。
 
 

社労士 合格後 一週間

合格から一週間が経過した。その後の出来事を記す。

2018年11月9日金曜日に、社労士試験の合格発表があった。
社会保険労務士試験オフィシャルサイトに9時半に掲載されるはずだが、
混雑のためかサイトにつながらない。
しかたがないので、官報のホームページで合格者の番号を確認した。

翌日10日土曜日、合格証書と成績通知書が書留で送られてきた。
自己採点通りの点数であることを確認できた。

14日水曜日、社労士登録と事務指定講習の案内が郵送されてきた。
2年間の実務経験者は、合格証書と実務経験証明書にて登録ができる。
しかし、給与計算等の実務経験のない私は、事務指定講習を受ける
つもりである。

事務指定講習は、2月から4か月間の通信教育と、4日間の面接指導
である。
東京・愛知・大阪・福岡の4か所で開催されるが、各々日時が指定されている。
東京だけは、7月か8月が選べる。

来年4月から高度プロフェッショナル制度が導入されるが、報道によれば
具体的な運用はまだ議論中である。
また、パワハラへの規制の法制化が動きだし、来年の国会への提出を
目指しているようであるから、再来年には導入されるかもしれない。

働き方改革を含めて、労働法制は大きく変わる時期である。